2017年10月21日、韓国・ソウル新聞が、韓国の慶弔事には今も漢字表記が広く使われていると紹介、「もうハングルに替えてはどうだろうか」と提案する記事を報じた。

現在、韓国ではハングルが一般に使われており、歴史的に長く使われてきた漢字は一部の例外を除きほとんど姿を消している。その数少ない「例外」の一つが、結婚式や葬式だという。祝儀袋や香典袋に記す氏名は今も漢字とする人が多いのだ。

そこで困るのが、漢字を学んでいない若い人たち。記事に紹介されたサラリーマンのパクさん(32、男性)は先日、実兄の結婚式の受付を担当したが、祝儀袋に書かれた名前が読めず、かと言って相手に聞くわけにもいかずに何度も冷や汗をかいたという。

記事によれば、パクさんの例は最近では決して珍しいことではなく、インターネットの掲示板には、袋に書かれた漢字を写した写真と共に「読み方を教えてほしい」との問い合わせがアップされることあるそうだ。

30代以下の世代からは「あえて難しい漢字を使わなければいけない理由がよく分からない」「袋にはハングルで名前を書く文化が定着し始めてほしい」などの声が上がっているといい、ネット上では「祝儀袋はハングルで書きましょう」との呼び掛けも見受けられる。

一方で漢字で名前を書いている年配の人たちの言い分はどうか。

記事は、73歳の男性の声として「特に漢字にこだわっているわけではない。同名の人がいた時に、区別しやすいように漢字で書いたのが習慣になった。若い人たちがハングルが楽であるように、漢字世代である私たちは漢字で名前を書く方が楽なだけだ」との意見を紹介した。

この記事には韓国の30?40代を中心としたネットユーザーから多数のコメントが寄せられているが、「簡単にハングルで書こうよ」「韓国人がハングルを使うのは当然のこと」「優秀なハングルを差し置いて、漢字を使って知ったかぶりするような文化は消えるべき」「言葉が難しいとその国の発展は遅れる」など、漢字反対派の意見が大勢を占めている。

また、「名前だけでなくて、新郎新婦との関係や所属とかを書けば簡単」「同名の人と間違われるのが心配なら、ハングルと漢字を併記するのも一つの方法」とか、「後で漢字に詳しい人に聞くのが精神衛生的にいいよ」「漢字が読めないので、と正直に名前を聞けばいいこと」などの対策の提案も多数あった。

さらに、慶弔事で受付に座る若い人たちへの「配慮」として「ハングルに替えたらどうか」との記事の提案に賛同し「ハングルも合わせて書いてあげるのが親切というもの」との声も多くの共感を集め、「それでも漢字は学んでおいた方がいい」といった意見は少なかった。(翻訳・編集/吉金)

http://www.recordchina.co.jp/b194626-s0-c30.html