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12月11日 4時37分

韓国では、例年2月から3月にかけてアメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習が始まりますが、来年は、その時期がピョンチャンオリンピックとパラリンピックの開催期間とほぼ重なるため、韓国政府は、朝鮮半島の緊張が緩和された状況で大会を開けるよう訓練の時期をずらすことなどをアメリカ政府に働きかけているということです。

韓国では、例年2月から3月にかけて、北朝鮮の脅威に対する連携を確認するためにアメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習が始まります。

ただ来年は、2月にピョンチャンでオリンピックが、3月にはパラリンピックが開かれます。先月には国連総会で、すべての国連加盟国に対し、両大会の前後7日間を含めて大会の開催期間中は、紛争などの停戦を求める決議が採択されています。

こうした中、ソウルの外交筋によりますと、韓国政府は、定例の合同軍事演習を、両大会と重ならないよう実施時期を例年より後にずらすことなどをアメリカ側に働きかけているということです。

韓国国防省は「防衛目的だ」と位置づける定例の演習を、オリンピック開催中に行うことが国連総会決議への違反に当たるのかどうか見解を明らかにしていませんが、ムン・ジェイン(文在寅)政権としては、演習の時期をずらすことで、朝鮮半島の緊張が緩和された状況で大会を開くとともに、北朝鮮の参加を促すことにもつなげたいものと見られます。

一方、大会がさらに近づいた時点で、北朝鮮が新たな軍事挑発に踏み切れば、米韓両国としては対抗措置をとる必要が生じるだけに、北朝鮮の出方によっては、難しい判断を迫られそうです。