■過去にはこんな動きも

女性検事のセクシャルハラスメント告発にさかのぼること2年前、韓国では、ある「通り魔殺人事件」をきっかけに声があがったこともある。
2016年5月17日、ソウルの繁華街・江南での殺人事件が起きた。犯人の男性は公衆トイレに1時間半ほど滞在し、たまたま入ってきた面識のない女性をめった刺しにしたという。
警察の取り調べに「普段から女性に無視され犯行に及んだ」と動機を明かしたことが、衝撃をもって受け止められた。

「女性という理由で殺害されるなら、この街の私も偶然生きているだけ」。
事件があった江南駅の出口は、ネット上で呼びかけで、追悼メッセージが書かれたポストイットで埋めつくされた。
一周忌の集会も、同じ場所で行われた。