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ドナルド・トランプ米国大統領が大統領選挙キャンペーン前に自分の哲学を書いた本「身体障害者になった米国」に韓国という単語は5回登場する。彼は本で「駐韓米軍は毎日危険に直面しながら暮らしている。ところが私たちは韓国で何を受けたか」といった。日本とドイツも5回ずつ取り上げ、「これらの国から働き口を取り戻さなければならない」と書いた。彼は中国に60回言及して経済・軍事などあらゆる分野の競争者と規定した。それと共に「私たちは永くこの戦いで敗北してきた」と書いた。

しかし就任後、トランプ大統領の矢は中国ではなく韓国に向かっている。トランプ大統領が今月12日(現地時刻)、上下院議員らをホワイトハウスに招待して経済問題を議論した席が代表的だ。ホワイトハウスが公開したこの日の議事録で中国は25回言及されたが、韓国は21回、日本は4回、ドイツは1回だった。

彼はこの日、過剰生産とダンピングの元凶として中国を指定しながらも曖昧に言及した一方、韓国については韓・米FTAと自動車、鉄鋼、テレビなど具体的懸案をあげ、「働き口を盗んだ」という趣旨で話した。日本とドイツについては自動車問題だけ取り上げた。これはトランプ大統領が韓国を事実上、「モデルケース」として手をつける準備をしているという意味だ。

いったいいつからこのようになったのだろうか。いつも言葉を変えてちゃんと把握できない性格のトランプ大統領の胸の内を詳しく知る術はない。しかし、昨年6月、サード(THAAD・高高度ミサイル防御体系)配置延期議論以降、韓国に対するトランプ政府の反応が鋭く神経質に変わったのは事実だ。

サード波紋からあまり経たない昨年9月、トランプ大統領は韓・米FTA廃棄書簡を作成したが、周辺で止めてひとまず保留した。米商務部は去る16日「貿易拡張法232条」を適用して鉄鋼・アルミニウムに高い関税を賦課する対象12国中の一つに韓国を明示した。貿易拡張法232条が「安保の脅威」を理由として高い関税を賦課できる条項であることを勘案すれば、同盟として韓国の価値を認めなかったと見ることもできる。

オリンピック開幕式があった去る9日、ワシントンの韓半島専門家ブルース・クリングナー、ヘリテージ財団選任研究員はツイッターで「もしマイク・ペンス副大統領とキム(ヨジョン)が言い争っていたら、ムン・ジェイン大統領は割り込んだろうか、それとも見守るだけだっただろうか。そのまま問いたい」と書いた。

ホワイトハウスと距離を狭めるためのムン大統領の努力にもかかわらずワシントンではムン・ジェイン政府に対する疑いを捨てずにいる。もしかしたらホワイトハウスが精密打撃のために作ったという「鼻血戦略」は北朝鮮核施設でなく韓国経済を狙っているのかもしれない。

チョ・ウイジュン、ワシントン特派員
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ソース:朝鮮日報(韓国語) [特派員リポート]トランプの韓国「鼻血戦略」
http://news.chosun.com/site/data/html_dir/2018/02/19/2018021902848.html