日本軍「慰安婦」問題解決のためのアジア連帯会議が、3月7日〜9日韓国ソウル市で開催され、参加してきた。8日、被害者証言と各参加国の報告及び計画発表があった。

 インドネシアのヌライニさん(88歳/写真)は、13歳の時に日本兵に連れて行かれ、昼間は日本軍のトーチカ建設のための仕事を手伝わされ、夜は日本兵の性の相手をさせられたと話した。そして「日本兵は私を動物のように扱い、女としての私の尊厳を破壊した。日本政府は、当時の日本兵の残虐な行為の被害者である私に対して、賠償すべきであり、また当時私と同じような体験をした被害者たちに謝罪するべきです」と訴えた。中国の陳連村さんは「14歳の時、いい仕事を紹介すると言われ、日本軍兵士に連行され、性の相手を強要された。姉妹たちも同じように強姦された。日本政府は、私たちのような被害者に謝罪・賠償し、こども達が平和に暮らせるようにしてほしい。名誉を回復してほしい」と訴えた。



 韓国の日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶財団常任理事のユン・ミヒャンさんが「実現されない正義、日本軍性奴隷問題の解決のために」と題して基調発表を行った。またフィリピン、中国、インドネシア、台湾、東ティモール、日本、韓国から報告があった。韓国からの報告では、2015年日韓合意後、日本大使館に抗議要請を行う水曜デモの主な参加層が青少年に変わったとのこと。そして被害者たちを忘れないという約束を表明したり、学校の社会見学で水曜デモに参加することも増えたという。日韓合意後韓国各地に建てられた平和の少女像は、すでに100近くになる。

 2016年8月にオーストラリアのシドニーに建立された平和の少女像について報告があった。建立過程で日本の団体の妨害があり、また土地を提供してくれた牧師を告訴するなどの嫌がらせが続いているという。シドニーの牧師は「日本政府は長引かせて恥をかくより、今すぐ謝罪したほうがいい」と話していた。アメリカやドイツでも日本の団体や領事館による平和の少女像への妨害が行われている。恥ずかしいことだ。



 9日には決議文および行動計画が提案され、活発な討論が行われ採択された。決議文では日本政府に対し、@犯罪事実の認定と法的賠償、A政府が保有する一切の資料公開と調査、真相究明、B教科書への記述と再発防止の努力、C犯罪事実の否認言動の中断、D国連機関や各国政府などへの不当な干渉の中断、E平和の碑撤去などの脅し中断、などを要求した。

 その決議文を日本大使館に渡すため、3.8国際女性デーの行進を行った。平和ナビ(蝶々)の大学生が中心となり、中学生たちも参加した。日本軍「慰安婦」被害者の顔を蝶々に込め、「共に平和」、法的責任、公式謝罪、正義実現今すぐ、などのシュプレヒコールを上げながら、また平和ナビの歌や「希望はある」などの歌を流しながら歩いた。インドネシア、中国の被害者を先頭に歩いた。

 日本大使館は、決議文を受け取らなかった。とても寒い中で被害者たちを待たせておいて、約束していたのに、結局受け取りを拒否した。大使館を見つめる平和の碑を囲んで歌を歌ったり、アピールをしたりして待機していた行進参加者たちは、強い怒りの声を上げた。

http://www.labornetjp.org/news/2018/0312ozawa