中韓を知る男
中国を訪れた人は誰でも北京や上海の近代都市への変容ぶりを見て「中国
はもう昔の中国ではない、21世紀は中国の時代だ!」と錯覚してしまい
ます。ところが実際は中国人全体の生活基盤が「公害」の深刻化によって
崩壊の危機に直面しています。

中国では極めて深刻な水不足が発生しています。特に中国東部にかけて
飲料水の供給が確保出来ない深刻な状況がうまれています。

中国には2本の大河が流れている。特に日本人のロマンをかきたてる大河
である黄河がひどい、土砂が堆積し、川底がどんどん高くなって水が流れ
てこない、住民は川底を掘って水を汲み上げています。

揚子江は逆に洪水に悩んでいます。原因は両方とも、上流で山林を乱伐し
たことが原因です。揚子江は乱伐によっていきなりどっと流れてきて氾濫
し、黄河はそのまま水と一緒に土砂が流れ堆積します。まさに人災です。

中国人は昔、農耕民族でした。自然と共生している農耕民族ならこのよ
うな馬鹿なことはしませんが、後漢末期から中国住民はそっくり騎馬民族
に入れ替わってしまった。
つまり三国時代の混乱は、農耕民族である漢民族を絶滅させた。そして
孔子、老子など偉大な思想を生み出した中国文化も消滅してしまった。
日本人が多大な影響を受けた漢民族が騎馬民族に入れ替わってしまった
のです。
ところが中国大好きな中国専門学者は中国が騎馬民族に征服されて、人種
が混ざっても、孔子時代の文化を継承してきた漢民族には違いないと信じ
てきたのです。
しかし実際はいわゆる漢民族は紀元二世紀で地球上から姿を消した。秦や
漢時代の中国人は、そのほとんどが大陸からいなくなりました。
このようなことを述べると必ず「たとえ異民族に征服されても元の住民が
全て消滅するなど有り得ない」と抗議されます。

この時代の中国の歴史を追っていきますと、紀元184年に起こった「黄巾
の乱」から三国時代まで大陸は戦乱に次ぐ戦乱で農業がストップし、
深刻な食料不足となり、中国人の大部分が餓死しています。

三国時代の混乱は随の文帝が中国を統一するまで、なんと400年も掛かっ
ています。人口の極端な減少が原因だと思われます。あの広大な大陸の
人口が僅か500万人足らずになっていたのです。