>>346
アメリカが長い間貿易赤字に苦しんでいることはご存知だと思います
要するに輸出によって得る収入よりも輸入によって出る支出の方が多く、貿易を一つのビジネスとしてみれば赤字な訳です
そして、アメリカの貿易赤字の内の約47%を占めるのが、中国との貿易です
アメリカを強くしたい(=アメリカンファースト)と考えるトランプ大統領としては、就任当初からこの中国との貿易赤字をどう解消していくかが懸案となっていました
そんな中、去る3月22日にトランプ大統領が500億ドル(約5.3兆円)相当の中国製品に関税を課すことを決めました
さらに翌23日には鉄鋼、アルミ製品の関税を引き上げました
関税を引き上げるということは、アメリカ国内での輸入品の値段が上がる訳ですから、その商品が売れなくなり、結果として輸入量が減ります
つまり輸出している中国としてはアメリカに商品を輸出しにくくなる訳です
このようなアメリカ側の措置に当然中国は反発します
そこで、報復措置として、中国は米国産品30億ドル(約3,100億円)分の輸入に追加関税をかけるとを発表しました
こうして米中貿易戦争が始まった訳です

さて、アメリカと中国の貿易のことではありますが、この両国は日本にとっても貿易相手であり、いわゆるお得意様です
なので、米中貿易戦争は今後日本に大きく影響してくる可能性があります
例えば、中国側が日本製品に対する関税も引き上げ、「元に戻してほしければアメリカに関税を引き下げるように意見しろ」と脅してくるかもしれません
あるいは、アメリカから、「日本も中国製品に対する関税を引き上げろ。さもなくば○○しない」と脅されるかもしれません
ちなみに、この「○○しない」には、様々な内容が考えられます
北朝鮮との核廃止交渉において日本人拉致事件の解決を踏まえない、というのも充分に考えられる話です
あるいは、アメリカ国内で中国産の商品の値段が上がり売れなくなることで、日本産の商品が売れるようになるかもしれません
こうした日本への影響に関しては、日本は受け身側なので、アメリカ、中国に振り回されてしまうことになるでしょう
先日安倍総理が訪米していますが、この米中貿易戦争における日本の立ち位置についても話し合われた可能性が高いと思います