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かつての自民党は、
安倍首相の祖父岸信介元首相の系譜に連なる、
憲法改正や防衛力強化に積極的なタカ派的勢力と、
田中角栄元首相や大平正芳元首相ら
軽武装で経済・アジア外交重視のハト派的勢力のバランスで政権を運営してきた
しかし、小泉首相の登場、野中氏の引退、
そして二度にわたる安倍政権などを通じ、ハト派勢力は凋落し、タカ派カラーの政権が続いている
だが本来の自民党とはもっとオールラウンダーな政党

もっとも、それを導いた要因は、2つの意味で野中氏らの政治に起因している面もある
たしかに野中広務にも君らが指摘するような功罪の罪の部分もある
1つは、野中氏はじめハト派勢力が、
外交において、中国、韓国、北朝鮮に融和的に接する中で、
逆につけ入られていた面も否めず、内政的にも、
分配型・調整型の、悪く言えばなれ合いの政治が世論の離反を招き、対外的に強い政治を望む国民が増えたことだろう
もう1点は、当時リベラル派のプリンスであり、
野中氏が将来首相に据えようとしていた加藤紘一元幹事長を、
野中氏自身の手で失脚に追い込んでしまったことだ
橋本内閣では野中氏と協力関係にありながら、小渕内閣の経済政策に批判的だった加藤氏を野中氏が厳しく批判し、
加藤氏も野中氏らの影響力のもとで政権を握ることを望まなかった