−−最終決定につながった転末は。

「洪院内代表が交渉の途中に私を訪ねてきて『最終調整のために2日だけ時間がほしい』と言った。『いけるかもしれない』とピンときた。一人だけの決断ではなかったと思う。ちょうどこの時期、文大統領が(雇用世襲など)社会的不正を迂回的に批判した直後だった。そこに答えがあるはずだ」

−−大統領府の意向が反映されたということか。

「…」(言葉なく首を縦に振った)

−−民主党と交渉しながら青瓦台がバックについているという感じを受けたか。

「私が交渉途中に新しい提案をすると、洪院内代表はすぐに即答できなかった。そこから推し量ることができるのではないか」

−−今年5月、文大統領が青瓦台発で改憲案を出した時『自ら撤回せよ』と言って反発した。

「文大統領は1カ月後の6.13地方選挙で圧勝しようとして国の未来がかかった改憲案を投じたのだ。怒らないわけにはいかなかった。韓秉道(ハン・ビョンド)政務首席が私の元を訪ねて『大統領が長く悩んだ末に出した改憲案』と言って協力を願い出てきたが、『見せかけだけのことはするな』と叱りつけて帰した。文大統領が改憲案を外国歴訪中の電子署名で決裁したことも問題だった。それで『改憲で火遊びすれば夜にお漏らしするぞ』と言った」

−−青瓦台で誰が一番実力者だと思うか。

「文在寅政権のナンバー2は任鍾皙(イム・ジョンソク)大統領秘書室長だ。大統領欧州歴訪中にその秘書がサングラスをかけて前方部隊の視察するのは話になるか。また、外国要人がソウルに来ると、該当部署の長官ではなく任室長と会う。与野政協議体が日程を決めることができず空転していた時も任室長の判断で解決した。アラブ首長国連邦(UAE)との外交葛藤が出てきて韓国党が政府を猛攻した時も私を訪ねてきたのは任室長だった」

−−任室長とどんな話をしたか。

「任室長が、今、あなたが座っているその席に座り、私と1時間30分も話をした。大統領秘書室長が野党院内代表部屋に訪ねてきてそんなに長く話したことはない。それだけ重要だったということだ」