【ニューヨーク=上塚真由】カナダのフリーランド外相は12日の記者会見で、中国で拘束されたカナダ人元外交官とは別のカナダ人1人を中国当局が聴取しているとの情報があると明らかにした。男性とみられる。カナダが中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)副会長兼最高財務責任者(CFO)の孟晩舟容疑者を逮捕したことをめぐる、新たな「報復」の可能性が指摘されている。

 フリーランド氏は拘束された可能性のある人物の氏名などは明かさなかったが、「中国当局の取り調べを受けていると(カナダ政府に)知らせてくれたが、それ以降、連絡が取れなくなった」と述べた。中国政府に問い合わせているという。

一方、AP通信は、拘束された可能性があるのは、企業家のマイケル・スパバ氏と報じた。スパバ氏は、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長と面識があり、米プロバスケットボールNBAの元スター選手、デニス・ロッドマン氏の訪朝にも関わったという。

 また、フリーランド氏は、11日に保釈された孟容疑者の米国への移送手続きについて「政治化すべきではない」と指摘した。トランプ米大統領は孟容疑者の扱いについて中国の意向によっては米司法省と協議する考えを示しており、トランプ氏をけん制した形だ。

https://www.sankei.com/world/news/181213/wor1812130011-n1.html
産経 2018.12.13 08:16