川崎市立さくら小(川崎区桜本)で7日、川崎朝鮮初級学校と合同でキムチを漬ける体験授業があった。両校の6年生計約90人が、地域に住む在日コリアン1世の女性らから手ほどきを受け、白菜に真っ赤なたれを塗り込んだ。子どもたちはキムチを一束ずつ受け取り「辛くておいしそう。家族に喜ばれる」と話した。

 両校は在日コリアンが多く住む地域にあり、合同の体験授業は毎年恒例で12回目。住民や教師らが前日までに白菜50個を塩漬けし、トウガラシ、ニンニク、タマネギなどを入れたたれ30キロを仕込んだ。授業では最高94歳の在日1世9人が、それぞれの家庭に伝わる方法を教えた。

 李栄子さん(87)が「ここに『エイッ』とたれを入れて葉と葉がキスしたら赤くなるよ」と独特の表現で説明すると、児童は笑いながら一生懸命に手元をのぞき込んだ。岩本侑真君(12)は「父が楽しみにしていて、おいしそうなのができて良かった」と喜び、黄裕憲君(12)は「辛いものは苦手だけど、このキムチをきっかけに好きになるかも。両親にも食べてほしい」と話した。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201902/CK2019020902000121.html
東京新聞 2019年2月9日

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在日コリアン1世の李栄子さん(右)からキムチ漬けを学ぶ子どもたち=川崎区の市立さくら小で