アメリカが主導するアジア最大規模の多国間軍事演習が、12日からタイ北部で始まりました。中国の軍事的影響力の広がりを受けて、アメリカ軍としてはアジア地域での存在感を維持することが重要になっています。

「コブラゴールド」と名付けられたこの多国間軍事演習は、アメリカ軍とタイ軍が中心となって毎年行っていて、ことしで38回目となります。

日本や東南アジア各国など合わせて29か国からおよそ1万人が参加しています。

12日は、タイ北部にある陸軍基地で開会式が行われ、アメリカのヘイモンド臨時大使は「演習は自由で開かれたインド太平洋の構築へ向けたアメリカの揺るぎない誓いだ」とあいさつしました。

演習は今月22日まで行われ、アメリカ軍と韓国軍が合同で、海上からの上陸訓練を行うほか、自衛隊は紛争地に取り残された邦人を救出する訓練などを予定しています。

アジアでは去年から中国がASEAN=東南アジア諸国連合との共同訓練を始めたほか、潜水艦を含む艦艇の展開地域を広げるなど軍事的な影響力を広げつつあります。

アメリカ軍としては、演習を通じて東南アジア各国などとの連携を強めアジア地域での存在感を維持することがますます重要になっています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190212/k10011812601000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_015
NHK 2019年2月12日 20時09分

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