>>896
ロイズは普通の保険と契約が違うから
ロイズでは個々のアンダーライターが直接保険取引を行うのではなく、シンジケートと呼ばれる会社を通じて保険を引き受ける。
アクティブアンダーライターあるいはリーディングアンダライターと呼ばれる保険引受業務を実際にロイズで行う
アンダーライターがシンジケートを組織し、他のアンダーライターは無限責任を持つシンジケートへの出資者としての形をとる。
ロイズには300あまりのシンジケートがあり、海上保険や火災保険、盗難保険などそれぞれ得意とする分野の保険を引き受けている。
中には、ネッシーが捕獲された場合の懸賞金などを保証するなど風変わりな保険ばかりを引き受けるので有名なシンジケートもある。
各シンジケートの保険引き受け能力は、出資するアンダーライターの人数と出資額によって決まる。

ロイズで保険をかけるにはブローカーを通じて行う。ブローカーはスリップと呼ばれる保険証書を持って、
ロイズのルームにいる各シンジケートのアクティブアンダーライターたちを回って交渉し、
危険を分散するために複数のシンジケートに分割して保険を引き受けさせる。
保険を引き受けたシンジケートは、支払いが生じたときのために他のシンジケートに再保険をかける。
被保険料収入はそれぞれのシンジケートに、保険料の引き受け割合に応じて分配される。
アンダーライターは保険証書の下に署名するところから名づけられた。名前を書くことからネームと呼ばれることもある。