中国・武漢で多発している新型コロナウイルスによる肺炎について、武漢市当局は21日、新たに89歳の男性が死亡したと発表した。死者は合わせて4人となった。さらに中国当局は、ウイルスがヒトからヒトに感染する可能性があると確認した。

武漢市によると、89歳男性は市内に住んでいたという。また中国政府の国家衛生健康委員会は20日、広東省での2件のケースがヒトからヒトへの感染例だったと明らかにした。

武漢市の衛生健康委員会はさらに、市内で少なくとも15人の医療従事者がコロナウイルスに感染し、1人が重体だと明らかにした。

これまでに感染者は200人を超え、先週末で3倍に増加した。武漢から大都市へと広がっており、これまでに北京と上海、広東省深圳で患者が確認されている。

国外では日本のほか、タイと韓国でも感染者が確認された。

中国では今週から春節(旧正月)休暇で何百万人もの人が移動するため、ウイルスがさらに拡散する危険が懸念されている。


ウイルスについてわかっていること
2019-nCoVと命名されたこのウイルスは、これまで人間の体内では確認されたことのない新型のコロナウイルス
コロナウイルスは多くの種類があるが、人間への感染が確認されているのは6種類。今回のウイルスが7種類目になる可能性がある
動物が発生源の可能性が高い一方、ヒトからヒトへの感染も一部、確認されている
感染した場合、熱、せき、呼吸が浅くなる、呼吸困難などの症状が出る
当局は、家畜に「直接」触れない、肉や卵はしっかり加熱調理する、インフルエンザや風邪のような症状の人には近付かないなどの予防策を推奨している
(出典:世界保健機関)

このウイルスは武漢の市場から感染が始まったとみられているが、当局は感染の原因をまだ確定していない。

今回の新型ウイルスは、遺伝子の特徴から、これまで人間への感染が確認されたどのウイルスよりも重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスに似ているとされる。

2002年には中国で8098人がSARSに感染し、うち774人が死亡した。

続きはソースにて

BBCニュースJAPAN
https://www.bbc.com/japanese/51185756