韓国国防部(省に相当、以下同じ)の当局者は21日「清海部隊の作戦範囲をホルムズ海峡にまで広げる」と発表したが、その際「米国は韓国の決定を歓迎し、期待するというレベルの反応を示した」「イランはわが国の決定について理解するとコメントした」などと説明した。ところが外交部の当局者は「米国から公式の反応はまだ出ていない」「イランは基本的に『その地域に外国の軍隊が来ることには反対する』という立場で懸念を表明している」と説明した。

 イランが否定的な反応を示したことについて韓国外交部の当局者は「わが国は『韓国とイランとの関係を管理するため努力すべきだ』との考えを伝え、イラン側も同じ考えを示した」と説明した。「米国とイランの双方を100パーセント満足させることはできないが、それでも韓国の国益に沿って決定した」という趣旨のようだ。

 ホルムズ海峡への派兵決定が、今も韓米間で行われている防衛費分担金交渉にどのような影響を及ぼすかにも注目が集まる。米国のディハート防衛費分担交渉代表は昨年11月、韓国に対して防衛費分担金の引き上げを要求する際「ホルムズ海峡やマラッカ海峡にも韓国のために活動する米軍がいる」と発言したと伝えられている。しかし昨年12月の会見では「(派兵は)会談の議題ではない」と述べ、米国務省のある高官も先日の本紙取材に「派兵問題は交渉のテーマではない」として取り合わなかった。米国が求める派兵とは違った形で韓国が「独自派兵」の考えがあることを把握したため、米国が態度を変えた可能性も考えられる。

ワシントン=趙儀俊(チョ・ウィジュン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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2020/01/22 11:59