>>1の続き。

◆協議は一番最初に始めたが…日米におされた

韓国が日本・米国などの友好国に比べて「危機外交」で一手おされたという指摘もある。政府高位級当局者は28日、記者団と会って「チャーター機についての協議は中国政府と韓国政府が一番最初に協議を始めた」とし「一番早くチャーター機の話を出した国が大韓民国だった」と話した。

この説明によると、韓国は日米よりも早く中国に帰国計画を明らかにしたが、中国がむしろ日米よりも韓国に「飛行許可」を遅れて出すことになった。武漢には韓国、米国、英国、フランス総領事館があるが、日本に至っては総領事館すらない。

米国は29日(現地時間)に201人を飛行機に乗せて武漢の空港を出発した。日本も29日午前に206人を第1便として帰国させたほか、30日には2便目のチャーター便で210人を帰国させた。反面、韓国は31日になってはじめて輸送を行う。

それまで青瓦台(チョンワデ、大統領府)は、中国嫌悪の恐れがある「武漢肺炎」という用語の使用を自制するようメディアに要請したり、中国にマスクなどの医療物品支援、別途500万ドル(約5億4500万円)の人道的支援計画を相次いで発表するなど、それなりの誠意を示した。それでも中国は韓国の輸送日程を事実上拒否し、通知もギリギリになってした。

今回のことが高官次元の疎通が円滑でない韓中国関係を如実に示すことになったという指摘もある。韓国は文大統領が2017年12月と昨年12月の2回にわたって訪中したが、習主席の訪韓は繰り返し先延ばしになっている。韓国政府は今年上半期の習主席訪韓の実現に注力している。

反面、日本は2018年から李克強首相と習主席の訪日、安倍晋三首相の訪中など交流が活発だった。今回の危機状況でこのような両者関係の違いが影響を及ぼしたということだ。

>>おわり。