【ソウル=岡部雄二郎、ワシントン=蒔田一彦】韓国政府は25日、新型コロナウイルスの感染者が977人に達し、このうち死者は10人となったと発表した。感染拡大に歯止めがかからない中、米韓国防当局は3月に予定している米韓合同軍事演習について、規模縮小や延期の検討に入った。

 米国のエスパー国防長官は24日、韓国の鄭景斗チョンギョンドゥ国防相とワシントン郊外で会談後に記者会見し、「(演習の)規模縮小を検討している」と語った。鄭氏も、韓国軍内部で感染者が確認されたことに触れ、「深刻な状況だ。(演習に)影響する」と語った。米韓両国は近く、演習の扱いについて結論を出す方針だ。

 韓国国内では、宗教団体の集団感染が確認された南東部・大邱テグ市で感染が急増し、ソウルなどほかの地域にも広がり始めている。

 米疾病対策センター(CDC)は24日、韓国への渡航注意のレベルを、3段階のうち最も高い「不要不急の渡航は中止せよ」に引き上げた。最高レベルの指定は中国本土に続いて2か国目となる。

 香港政府は25日朝から、14日以内に韓国を訪れたことがある香港住民以外の人の香港入境を禁止した。

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讀賣新聞 2020/02/25 19:04