文在寅(ムン・ジェイン)大統領は3日、武漢コロナ拡散に伴うマスク大乱について「マスクを迅速かつ十分に供給できず、不便をかけた点について国民に非常に申し訳なく思う」と述べた。文大統領は先月28日の国会領袖会談でもマスク大乱について「申し訳ない」と発言した。マスク不足事態と関連して2回謝罪したことになる。

 文大統領はこの日の国務会議で「(マスク問題は)食品医薬品安全処を中心に関係部処(省庁)が緊密に協力し、早期に解決してほしい」と求めた。さらに「感染者が急増し、地域感染への懸念が高まっているため、増大した需要に供給が追い付いておらず、輸入も容易ではないという現実的な困難が明確に存在するが、長期にわたりつらい状況から抜け出せていないのが事実」と述べた。

 政府はこれまでマスク供給は十分との立場だった。担当部処の食品医薬品安全処は先月10日「国内でマスクを1日900万−1000万枚生産しており、在庫は2500万−3000万枚を維持しているので、供給自体には問題がない」と説明していた。しかしマスクが足りないとの指摘が相次ぐと、政府は翌11日の国務会議で「保健用マスクおよび手の消毒剤の緊急需給調整措置案」を議決した。緊急需給調整措置は物価の高騰や物品不足が懸念されるとき、最長で5カ月間、政府が生産、供給、輸出入の量を調整できる措置だ。1976年の物価安定法制定以来、44年を経て初めての発動となったが、大きな効果はなかった。

 結局政府は先月25日「26日からマスク輸出の規制を開始し、マスク500万枚を政府が買い取り、郵便局など公共の販売所で販売する」と発表した。しかし今なおマスクの購入は難しい状態だ。文大統領はこの日「需要の分だけ十分に供給できない状況であれば、その現実をそのまま伝えねばならない」との考えを示した。

 キム・サンジョ韓国大統領府政策室長も3日にあるラジオ番組で「国内の経済活動人口2800万人が1日に1枚ずつマスクを使うと考えれば、この需要を満たすのは最初から不可能だ」と述べた。文大統領が先月25日「需要を満たすだけの十分な生産能力がある」と語っていた従来の立場から180度変えたのだ。

 この日、食品医薬品安全処は「非常状況では使い捨てマスクを再利用し、綿マスクの使用もプラスになる」と説明した。食品医薬品安全処は1月、一般国民に医療陣が使用する保健用マスクを使うよう呼び掛けたが、今は綿マスクを使ってもよいと説明を変えた。世界保健機関(WHO)は先月29日「綿マスクの使用はいかなる状況でも勧められず、使い捨てマスクは再利用を禁止する」と勧告していた。

中央日報日本語版
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3/4(水) 10:31配信