アジアの国々の発展を認めたくない政府がもたらした災禍

 日本の侵略統治、朝鮮戦争、MARSなどの苦難の経験に学んだ韓国と、武漢での感染拡大にいち早く反応し、どこの国より早く国民に手洗いの方法を周知し、感染拡大に備えた台湾といったアジアの隣国に学ぶことを拒否し続けた結果、日本は多くの命を失い、いまだに苦難の中にある。

ネット上には、当初から武漢の苦闘への嘲笑と中国人ヘイトの言葉が溢れてはいたが、そのようなものは感染拡大を食い止めるグローバルな連帯から日本が幾重にも遅れをとることを助長しただけのことであった。

イギリスのBBCやアメリカのCNN、ABCでは、日々韓国の検査方法や中国武漢の医療チームから出される医療情報が報道されていたが、日本ではその声は小さく、ヘイトにかき消されていった。

結局、韓国のドライブスルー検査をいち早く導入したのは厚労省ではなく新潟市であった。その後、国民の声に押される形で厚労省が許可を正式に出したのは4月15日、この方式が韓国北部の都市高陽に導入された2月26日からすでに1ヶ月以上経過していた。

昨年11月末の武漢の様子を目にしながら、自国でも病院に大量の患者がいちどきに運び込まれる光景を想像できなかったことと、その後の中国や韓国、台湾の成功事例を取り入れるどころか、無視し続けた政府の責任もまた今後追求されるべきことである。


JA農業共同組合新聞
https://www.jacom.or.jp/nousei/tokusyu/2020/05/200504-41437.php
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