【ワシントン時事】ポンペオ米国務長官は13日、声明を出し、中国が進出を強める南シナ海での領有権の主張について「完全に違法だ」と述べ、明確に否定する方針を示した。香港情勢や新型コロナウイルスをめぐり米中関係が悪化する中、南シナ海問題に関しても対立の先鋭化は避けられない情勢となった。
 ポンペオ氏は、中国が南シナ海で主張する独自の境界線「九段線」を無効と判断した2016年の仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)の判決と、米国の立場を今後は一致させると表明した。これまでは判決の順守を求めるにとどめ「米国は領有権紛争に肩入れしない」と中立的な構えを示してきたが、姿勢を大きく転換させた。
 また、ミスチーフ(中国名・美済)礁やアユンギン(同・仁愛)礁について「フィリピンの主権下にある」などと断言した。マレーシア沖のジェームズ礁やベトナム沖のバンガード堆周辺海域などに対する中国の領有権の主張も否定した。中国以外の周辺国の主張を公式に支持した形だ。

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ソース
時事通信ニュース 2020-07-14 10:26
https://sp.m.jiji.com/article/show/2411951