>>つづき

ー 資料準備して直接出演もして編集もしようとすれば容易でないです。

「2分程度の韓国ニュース1本に日本語の字幕をつけて編集すれば、1〜2時間程度かかります。そのような韓国ニュースの映像を5〜6本程度作り、撮影は土曜日にしています。幸いにも、編集を手伝ってくれる在日韓国人がいて、非常に助かっています」

ー やはり、韓国の方が一緒に働いているんですね。

「はい。動画に一緒に出演している在日韓国人2世のキム・サンホンさんが、大いに役立っています。この方は、『在日ラジオ パケストK放送局( http://bitly.kr/EZ2YTMdbfYE )』というYouTubeチャンネルを運営していたのですが、 目的が同じなのでお互いに協力したほうがいいと思い、昨年末から一緒に放送しています。
撮影に使用している装備などは、彼が資材をはたいて新調したものです。スタジオも他の在日韓国人の方が提供しています。幸いにも、我々の放送を手伝いたいという韓国人の方が少なくありません。 韓国の放送を日本語に翻訳して送ってくれます」

ー しかし、費用が少なからず掛かっていると思いますが、YouTubeの収益が役立っているのでしょうか?。

「今はYouTubeの収益を考慮していません。著作権問題が起きた場合、“非営利目的で引用しました” という説明ができなければいけません。 おそらく我々が引用して韓国の放送局側が著作権を問題視すれば、全ての映像を消すことになるかも知れません。その時に備えています。私は1週間で4日間アルバイトをして生活してますが、YouTubeで収益を得てアルバイトの時間を削ることができたなら、もっと多くのニュースを伝えることができるだろう。しかし、それよりも著作権も問題が起きないことのほうが重要だと思います」

ー 今まで投稿した動画のうち、最も記憶に残るものがあれば紹介してください。そして、その理由も説明してください。

「4月20日に投稿した動画( http://bitly.kr/zcDfBgS49za )です。当時、日本では緊急事態宣言が下されていましたが、PCR検査を抑制して感染者数を隠蔽していた時期でした。PCR検査を受けることが非常に難しい日本の現実を報道したMBC-TVの映像と、康京和(カン・ギョンファ)外交部長官のフランスTVのインタビュー映像を送り出しました。
ところが、“検査をすれば医療崩壊を招く” という感じの報道一色だった日本の放送で、あろうことか、“韓国から学ぶべきだ” 、“頭を下げてでも韓国に助けを求めよう” 、“韓国のように軽症患者を探して隔離施設を作るべき” といった報道が出始めました。 確かではありませんが、我々の放送を見ている日本のジャーナリストもいるようだと思いました。

ー 視聴者の反応はどうですか?。

「韓国の視聴者の方々は、日本人がこのようなことしていると驚いたり、感謝しているという反応です。日本人が韓日関係を理解することに、非常に役に立っているという反応です。日本の放送はかなり政権に偏向されていて、信じられなかったけど良かったというコメントもあった。もちろん、極右志向の悪質な書き込みをする日本人も多いです。でも、想定内なので気にしていません」

ー チャンネルを運営していて、どんな時にやりがいを感じますか?。

「やはり韓国人でも日本人でも、視聴者の人々から感謝のコメントを受けた時です」

>>つづく