新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こしながら、軍事的覇権拡大を強める習近平国家主席率いる中国と、「自由・民主」「人権」「法の支配」を死守しようとする米国の対立が深刻化している。東・南シナ海での偶発的衝突が懸念されるなか、中国が、沖縄県・尖閣諸島の周辺を含む東シナ海で設けていた休漁期間が16日正午(日本時間同日午後1時)に明けた。ドナルド・トランプ米政権から、安倍晋三首相に届いたとされる最新情報と、日本での「親中スパイ」の暗躍とは。ジャーナリストの加賀孝英氏が復活した「スクープ最前線」で迫った。

「戦争の惨禍を二度と繰り返さない」

 安倍首相は15日、東京都千代田区の日本武道館で行われた政府主催の全国戦没者追悼式で、噛み締めるように、平和への誓いの言葉を述べた。

 官邸関係者が衝撃の事実を明かす。

 「一部メディアは、安倍首相はこの後、『夏休みに入った』と報じた。違う。何も分かっていない。今、米国から続々と深刻な情報が入ってきている。米中は開戦前夜だ。日本は存亡の危機に立たされている。休むどころか、安倍首相は日本を守るために必死だ」

 米中軍事衝突−。その危険地帯として、台湾や尖閣諸島がある東シナ海、そして中国が国際法を無視して岩礁を埋め立てて軍事基地化した南シナ海などが指摘されている。以下、在京の情報当局関係者から入手した仰天情報だ。

〔1〕中国は、尖閣諸島強奪のXデーを9月から11月と設定しているようだ、数百隻の漁船が尖閣に押し寄せ、中に紛れ込んだ人民解放軍の特殊部隊が上陸し、奪取する。日本側との銃撃戦も想定している。日本には「中国軍より先に、特殊部隊を尖閣に上陸させて迎え撃つ」などの極秘計画があるが、中国側に一部漏洩(ろうえい)している。

 〔2〕トランプ大統領は11月の大統領選前に南シナ海の奇襲爆撃を最終決断する。第1ターゲットは、中国軍の基地や滑走路がないスカボロー礁(中国名・黄岩島)の島。中国に南シナ海からの撤退を要求し、断れば全軍事基地を破壊する−。この情報を得て、中国はパニック状態だ。

 〔3〕中国は水面下で、日米当局に「尖閣諸島の奪取はしない」「南シナ海で先制攻撃はしない。全面衝突は望まない」と泣きついてきた。一方で「台湾統一(侵攻)は認めろ」と駆け引きを始めた。ただ、中国は信用できない。台湾と尖閣諸島への同時作戦の危険がある。

 外務省関係者は「中国が6月30日、国際社会の反対を無視して『香港国家安全維持法(国安法)』を施行し、市民の自由と自治と人権を奪った暴挙が決定的だ」といい、「米国は『香港の次は台湾、尖閣諸島、そして沖縄』と確信している。トランプ大統領は『国安法施行=習主席の全世界への宣戦布告』と受け止めた」と語った。

 マイク・ポンペオ米国務長官は7月23日、カリフォルニア州のニクソン大統領記念館前で、歴史的な演説を行った。次の通りだ。

 「中国共産党の野望は世界制覇だ」「中国共産党から私たちの自由を守ることは時代の使命だ」「自由主義国家らは団結せよ。中国共産党に打ち勝たなければならない」

 これは対中開戦宣言だ。米国は本気だ。

 ◆日本で「親中スパイ」暗躍

 香港警察は今月10日、2014年の香港民主化運動「雨傘運動」のリーダーで、「民主の女神」といわれる周庭(アグネス・チョウ)氏(23)や、香港紙「リンゴ日報」の創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏(71)ら計10人を、香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で逮捕した。

 米英両国の情報機関(CIAとMI6)は、香港の民主活動家の「救助工作」の検討に入った。中国の暴挙を全世界が批判し続ける。これが台湾や尖閣諸島を狙う中国の野望を潰す。日本人も声を上げなければならない。

 だが、旧知の米情報当局関係者は、怒りにこう声を震わせた。

 「日本にいる中国人スパイと、日本人協力者(=マスコミ関係者、官僚、政治家など)が機密情報を盗んで、すべてを妨害している。『安倍首相潰し』の謀略も行っている。米国は中国スパイ狩りを断行した。裏切り者だ。許すな。日本も放置すべきではない」

 わが国の領土と平和を守るためには、国民一人一人が国家を守る断固たる気概を持たなければダメだ。日本人よ、目覚めよ。中国の暴挙に怒れ!


https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200817/pol2008170004-n1.html