ヘイトスピーチに全国初の刑罰を科す川崎市条例に基づく市の有識者審査会は9日、在日コリアン女性から申し立てがあったツイッター上の書き込み2件について「不当な差別的言動」として、市に事業者への削除要請と概要の公表を求める初の答申案をまとめた。

 女性は川崎市在住の崔江以子さん(47)。自身への差別的な書き込み300件超について5月以降、市に救済を申し立て、市は9件を審査会に諮問した。

 この日の審査会では9件のうち2件の書き込みについて、条例が示すヘイト類型のうち、地域社会から外国籍住民らの排除をあおる「排除型」に当たると判断。既に削除などされた残り7件も、不当な差別的言動として概要を公表するよう市に求めた。崔さんは「ささやかだけど尊い前進。市条例で救済される過程と思う」と話している。

 市は審査会から16日に答申書を受けた後、ツイッター社に削除要請を行う方針。ただ、崔さんが申し立てた300件超のネット被害の大半について市は審査会に諮問しておらず、崔さんは「書かれた人がどんなに傷つこうと、条例では許されるというお墨付きになってしまう」と指摘している。(安藤恭子)

東京新聞 2020年10月9日 21時16分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/60919

https://i.imgur.com/5DVN8Lp.jpg
川崎市から審査会の判断について説明を受けた後、記者会見に臨む崔江以子さん

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