>>1の続き。

警察は「世宗路周辺は車壁で遮断したが、開天節の時とは違って光化門広場まで二重の車壁で取り囲みはしなかった」と説明した。しかし広場に向かう全ての道路はその入口から封鎖し、バスではなく鉄製のフェンスで広場を取り囲んだのは同じだった。

ハングルの日にもかかわらず、市民が近づくことさえできなかった広場中央の世宗大王像周辺はひときわがらんと見えた。

ソウル市内の各地では市民が警察官と言い争う様子が目に付いた。午後1時55分頃、鍾路区のある教会前では40代の男性が警察官に向かって「向かいの教保ビルにあるオフィスに行かないと行けない。なぜ行けなくするのか」と怒鳴っていた。

警察官が「シャトルバスに乗らないのなら、反対方向には渡れない」と説明した。警察はこの日、鍾路−粟谷路の区間を行き来するシャトルバスを4台運行した。

この男性は「歩いて5分なのに、なぜシャトルバスに乗らなければならないのか」「密閉空間のバスの方がもっと危険だ。本当に防疫が目的なのか」と警察官に問いただした。

この日、警察官に通行を制止された市民は「広場を封鎖し、通行を遮断したのは本当にコロナ防疫が理由だったのか」と疑問を呈した。

実際にこの日午後3時ごろ、地下鉄光化門駅から100メートルほど離れたSタワーの駐車場では、出演者やスタッフなど50人以上がドラマ「スタートアップ」の撮影を行っていた。その中でマスクを着用していたのはわずか10人だった。

警察の関係者は「われわれは集会を遮断している」とした上で「ドラマの撮影に問題があると判断すれば、ソウル市から規制や防疫の指導が入るだろう」と述べた。

光化門封鎖の目的がコロナ防疫というよりも、ただ集会そのものの遮断にあることを示す光景だった。

周辺の商店主らは「これでは客が来るはずがない」とため息をついた。光化門で飲食店を経営するチョン・ジウンさんは「売場には50以上のテーブルがあるが、今日の客は1グループで売上げは5万ウォン(約4600円)しかなかった」と話してくれた。

この日午後2時ごろ、光化門のフォーシーズンズホテル前では7人の活動家が「政治防疫・庶民経済破綻糾弾記者会見」を行ったが、その前には30人以上の警察官が立ちふさがっていた。参加者らは会見後「政治防疫を糾弾する」とのスローガンを叫んだ。

>>おわり。