0001右大臣・大ちゃん之弼 ★ 転載あかん
2020/10/14(水) 11:13:55.06ID:CAP_USER* * *
オフィスで仕事をしていたときのこと。荷物を届けに来た郵便局員の男性が「あそこで仕事してるのは、北原さんですか?」とスタッフに聞いてきたという。意図が分からずスタッフが曖昧な顔で曖昧にうなずくと男性は「杉田水脈氏のこと、妻も私も本当に怒っています。それを伝えて下さい」と言った。その声は私にも聞こえた。ふだんは寡黙な郵便局員の真剣な声が耳に残った。
また別の日のこと。ふだんは会釈する程度のご近所の人が、「杉田水脈氏のこと、本当に許せない。あんな人が議員なんて本当に恥ずかしい」と声をかけてきてくれた。「署名したいけど、ネットでやり方がわからない」と言われたのでその場で一緒にやってみた。こんなふうに、ふだん話さない人から「私も怒ってます」と声をかけられるのは、初めてのことだ。
杉田水脈議員の「女性はいくらでも嘘をつける」発言の謝罪と辞職を求める署名が13万6千筆を超えている。杉田議員が発言を認め「謝罪」したブログを投稿した以降も署名は増え続け、全国の性暴力被害者支援団体の賛同も止まらない。謝罪の形式は取っているが、本当には謝っておらず、むしろ性暴力被害者支援団体をおとしめる内容になっているからだ。10月11日には全国34カ所で、花を持って性暴力に抗議するフラワーデモがおきた。杉田議員の発言の残酷さ、暴力性をもうこれ以上許したくないという思いが多くの人を動かしているのだと思う。
それにしても残念なのは自民党の対応だ。署名活動を始めて3日で8万筆が集まった時点(9月28日)で、野田聖子幹事長代行の事務所に署名を受け取っていただきたいと連絡をした。フラワーデモの呼びかけ人の松尾亜紀子さんが自民党に電話し趣旨を伝えると「杉田議員に直接渡してほしい」と言われたのだけれど、こういう人を公認し、そして差別・暴力発言を黙認してきた自民党に、私たちの声を届けたかった。野田聖子議員が、幹事長代行の立場にいて本当によかったと思ったのだ。ジェンダー問題が分からない、性暴力問題に関心のない議員に手渡すよりずっと声の重みを受け取ってもらえるのではないかと思ったからだ。
ところが野田聖子議員からは日程調整ができないことを理由に受け取りの辞退の連絡がきた。「日程調整してほしい」と再度お願いしたところ、10月9日に正式に「党として受け取れない」という連絡がきた。野田議員としては、杉田議員の発言は看過できるものではなく、事実確認を行い下村政調会長に相談をして聞き取りをお願いした、その後に杉田議員は謝罪している、辞職は議員本人が判断すべきこと、だから野田議員が署名を受け取ることはできない、党としてもできないという内容だった。また署名は受け取らないが面談の日程調整は考えると記されていた。
野田議員はあらためてメディアに向かって「“辞職”と書かれている以上、受け取れない」と言っているが、だったら最初からそう言えばいい。10日以上「署名受け取りの日程調整します」と言い続け、こんな結果はあるだろうか。
続く。
■北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表
朝日ウイークリーAERA 2020.10.13 16:11
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