コリア協議会の記事通りだとすれば、尹美香氏を慰安婦の募金の横領や背任、詐欺などで起訴した韓国検察、そして「30年間、正義連と尹美香氏に騙されて利用された」と寄付金の流用疑惑を最初に提起した慰安婦被害者の李容洙(イ・ヨンス)氏、正義連と尹美香氏宛に寄付せず、直接慰安婦被害者たちに募金を渡して助けようと主張する韓国国民と政治家全員が親日であり、反政府行為をしていたことになる。

◆「日本軍はアジア・太平洋地域で女性を性奴隷として強制的に連行」と刻まれて

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慰安婦像のミニチュアまで製造

 10月11日、正義連は今回のコリア協議会が設置した少女像の撤去についても、日本を非難する発言を行っている。

「市民の合意下で建立された少女像に対する日本政府と右翼団体の撤去要求は、ベルリン市民の努力をないがしろにする」とし、ドイツ政府の措置は不当だと主張した。

 また、日本とドイツが慰安婦問題を解決するための努力を無視し、表現の自由を侵害したと指摘、これを国連にも告発すると警告している。

 おそらく正義連は、ミッテ区がなぜ少女像撤去を決めたのか詳しくは知らないようだ。

 コリア協議会が、戦時下の女性への性暴力に抗議の意思を示す「芸術作品」として少女像の設置を申請。ミッテ区は普通の「芸術作品」として1年間の設置を許可した。

 しかし少女像に刻まれた碑文には「第二次世界大戦時、日本軍はアジア・太平洋地域で女性を性奴隷として強制的に連行した」とドイツ語で書かれている。

 全ての戦争で被害者となった女性ではなく、日本軍を非難する目的が強い内容であり、ミッテ区はこの銅像が芸術作品として政治的・国家的問題を引き起こすと判断し、コリア協議会が碑文の内容を事前に申告しなかったこともあり、撤去するしかないと説明した。

 だとすれば、碑文に尹美香氏と正義連の悪行も一緒に刻むのはいかがだろうか。コリア協議会のホームページではビジネスの一環として「偏った偏見を克服できる討論を同時に行う」と紹介している。

 コリア協議会が刻んだ碑文の内容だけを読めば、残念ながら討論を何度行っても偏見を克服することはできないだろう。

◆偏向した政治的目的の強い団体、日本政府が乗り出す必要があるのか

 コリア協議会のSNSで注目すべき点は、同団体が朴槿恵(パク・クネ)前大統領に対して非常に否定的だというところだ。

 同団体のフェイスブックやツイッターには朴槿恵への退陣要求当時のデモの写真が多数掲載されている。

 その一方で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領にはとても友好的だ。文在寅大統領の当選当時、「真の民主主義が湧き出ている」「日韓慰安婦問題の再交渉」「朴槿恵厳重処罰」といったタイトルの写真を掲載した。

 その上、北朝鮮に対しても肯定的なスタンスで「朝鮮半島平和」「米韓ワーキンググループを解体せよ」などの内容が書かれたプラカードを掲げた慰安婦デモでの活動写真を掲載した。

 頭上で依然として核兵器を開発中であり、今年も数回弾道ミサイル発射実験を強行し、党創建75周年を記念するパレードで新型兵器を披露し、周辺国に脅威を与えている北朝鮮。そこから遠く離れたドイツは緊張とは無縁に暮らしているだけに、こうした呑気な行動ができるのだろう。

 偏向した見方で政治色が強い団体の活動に、日本政府は官房長官と外相まで出てきて問題解決に動く必要があるのだろうか。

 むしろ、同団体にスポットを当てることで反日への口実を与えるだけ。

 法に任せて毅然と対処するのがより賢明だろう。

(終わり)