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「目標は金メダル、それだけです」

在日同胞3世の柔道選手アン・チャンリム(27歳=KHグループFEELUX)にとって、2018年のジャカルタ・パレンバン・アジア大会の決勝戦は決して忘れられない『ハン(恨)の舞台』である。男子73kg級の『天敵』大野将平(日本)に延長戦の末に敗れ、痛恨の涙を流した。表彰台で銀メダルを首にかけて涙を流す姿は、未だにファンの記憶に鮮明に残っている。彼が日本柔道の心臓で痛快な雪辱を意気込んでいる。

世界ランキング4位であり2018年の世界選手権優勝者のアン・チャンリムが、26日に東京の武道館で行われる2020東京オリンピック・男子柔道73kg級に出場し、オリンピックでの初の金メダルに挑戦する。

武道館は1964年の最初の東京オリンピックの際、柔道の競技場として使用するために作られた建物で、宗主国を自負する日本柔道の総本山である。日本で柔道を学んだアン・チャンリムは、筑波大学の2年生だった2013年、武道館で行われた全日本学生選手権で全国大会初優勝を収めた。

日本柔道連盟の帰化提案を断り、2014年に韓国に渡って太極マークを付けたアン・チャンリムは、経験不足によって2016年のリオオリンピックベスト16で脱落した。その痛みをバネに2回目に立つオリンピックが日本、しかも日本柔道の心臓であり特別な縁を持つ武道館で行われるという点が意味深である。感動ドラマの序幕がすでに始まっているのだ。

ドラマの完璧な結末のために乗り越えるべき山は当然、2016年リオオリンピックの金メダリスト大野将平だ。この体重別階級の最強者である大野は2018年のアジア大会を始めとし、アン・チャンリムに6戦全勝の絶対優勢を見せている。大野は足技が優れている。大外刈りと内股が得意だが、アン・チャンリムはいつもこの技に敗れた。アン・チャンリムは大野の右側を集中的に攻略するなど、一方向に向けて力勝負に乗り出す計画である。幸運にもよる。組抽選の結果、大野とは決勝で対戦ができるようになった。

アン・チャンリムは、「日本で試合するほうが楽な面がある」とし、ホーム試合に劣らない自信を見せながら、「目標はもちろん金メダル、それしかない」と断言した。アン・チャンリムが一度も乗り越えれなかった大野を下し、武道館に太極旗を掲げられるのかに熱い関心が寄せられる。

ソース:ヘラルド経済(韓国語)
http://news.heraldcorp.com/view.php?ud=20210725000059