韓国広報専門家、ソ・ギョンドク誠信女子大教授が、キムチを中国の漬物「泡菜(パオツァイ)」と表記した俳優チュ・ジャヒョンさんに対し「これ以上ミスをしないでほしい」と指摘する中、中国の官営メディアが「中国人の目には泡菜は単なるおかずに見えるかもしれないが、韓国人の目には世界的に重要な発明品」と報じた。

 これは、中国の官営メディア「環球時報」が21日(現地時間)「中国にいる韓国芸能人がキムチを『泡菜』表記、あの韓国人教授がまた不満表明」と題する記事で書いたもの。

 同メディアは「キムチをめぐって問題を提起してきたソ・ギョンドク教授がまたしても不満を表明した。今回は中国で成長する韓国の芸能人を標的にした」と書いた。騒動の発端は、韓国の俳優チュ・ジャヒョンさんが、中国版インスタグラム「小紅書」にラーメンを食べる動画を投稿した際、キムチに「泡菜」と字幕をつけたことだ。これにソ教授が「ミスをしないでほしい」と反応したことに、同メディアが言及したのだ。

 同メディアは、ソ教授がキムチの表記について問題を提起したのは今回が初めてではないとして、「2020年12月には、『韓国のキムチは中国に由来する』と書いた中国のポータルサイト『百度(バイドゥ)』に、抗議の電子メールを送った」と報じた。

 その上で、遼寧社会科学院北朝鮮韓国研究センターの呂超・首席研究員が当時、環球時報のインタビューで述べた「キムチの起源を冗談のように軽く受け流す中国とは異なり、韓国ははるかに深刻に受け止めている。これは韓国人の敏感な民族的プライドに関連がある」という内容を引用した。

 このとき、呂研究員は「韓国は強大国の狭間で生きており、民族的な伝統と慣習をとりわけ重視しているため、民族的プライドを過度に敏感な状態まで高める傾向がある」と指摘した。さらに「中国人の目にはキムチが単なるおかずに見えるかもしれないが、韓国人の目には世界的に重要な発明品」と述べた。

 キムチの表記に関連し、韓国文化体育観光部(省に相当)は昨年7月、キムチの中国語訳(漢字表記)を「辛奇」と明示し、「泡菜」の表記を削除すると明らかにした。

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