物価高、インフレ進む米国 思わぬ食品が「高級品」の仲間入りのワケ
安部かすみ
1/20(金) 8:07
news.yahoo.co.jp/byline/abekasumi/20230120-00333298
「卵が9ドルよ、9ドル!牛肉が7ドル。
牛肉より卵が高いって、一体どうなってるのよ!?」
日本でも日々価格高騰が伝えられるが、
アメリカ、特にニューヨークやロサンゼルスなどの大都市での価格高騰は日本の比でないほど顕著だ。
今やラーメンはチップも含めると20ドル(約2600円)以上は当たり前。
ちょっとしたレストランでランチに軽くサンドイッチを食べても、だいたいそのくらい。
観光客が行ったファミレスでちょっとしたパンケーキセットの
朝ごはんが2人で8000円だったとも伝えられている。
ここで特に気になるのは、冒頭に書いた尋常でない卵の価格高騰である。
もちろん、スーパーでは肉や魚、バター、シリアル、スナック菓子など
食料品全体の価格が跳ね上がっているが、上昇率が尋常でないのが「卵」なのだ。
インフレ前は一般的なスーパーで、1ダース(12個入り)2~3ドル代(約300円前後)の
商品が主流だったと記憶している。
しかしここにきて、主流商品は5~7ドル(約642~899円)に、
中には9ドル~12ドル(約1155~1540円)近くする高級品のようなものまである。
今やアメリカでは、卵は歴とした「高級品」である。
この店では、$5.49~$9近いオーガニック商品が主流。
「なぜ卵の価格がこんなに高いのか」米誌が解説
なぜ卵の価格がここまで上がってしまったのだろうか?
カリフォルニア州で12個入りの卵が7.37ドル(約946円)に値上がりしたとして、
食関連のマガジン『フード&ワイン』は、「なぜ卵の価格がこんなにも高いのか」とする記事を発表した。

アメリカ労働省の今月の消費者物価指数によると、家庭の食料品価格の上昇を示す波は横ばいに落ち着いているが、
卵1ダースの価格だけが上がり続けており、前年比で59.9%上昇したという。
昨年11月から12月にかけての上昇率は
卵の価格を押し上げる要因はいくつかあるが、
最大の要因は進行中の鳥インフルエンザの流行だという。
アメリカ農務省の発表では、46州で約5800万羽のニワトリや七面鳥が鳥インフルエンザに感染し、
屠殺(とさつ)処分されたことで、産卵鶏の数は5%減少した。
これが供給に影響しているようだ。


アメリカも物価高騰