10式戦車は、欠点・弱点があまりにも多い
清谷 信一 : 軍事ジャーナリスト

10式は防御力が弱く、ゲリラ・コマンドウ事態での主たる脅威であるRPG7や対戦車ミサイルなどの携行型対戦車兵器、地雷やIED(即席爆発装置)などに対する防御力が極めて脆弱だ。

諸外国の3.5世代戦車は、第3世代の戦車に多くの増加装甲を付加している。
これらは側面や後部はもちろん、上部、車体下部まで文字どおり360度の防御力を強化している。戦車を「動くトーチカ」として使用するためだ。このため戦闘重量は60~70トンほどまでになっている。

10式は70トンの戦車と同じ防御力を確保できるわけではない。それは物理的にも価格面からも不可能だ。