アメリカ合衆国が「領空を侵犯した中国製の偵察気球」を撃墜したことについて中国政府が激怒。

駐北京合衆国大使を呼び出して説教を行いました。

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2023年02月05日、中国の謝鳳外務次官は、合衆国側が中国の民間無人気球を強引に攻撃したことについて、中国政府を代表して北京の米国大使館長に厳粛に申し入れるよう指示された。

謝鳳外務次官は、中国の無人民間気球が誤って合衆国領空に侵入したのは、不可抗力による偶発的な出来事であり、事実は明白であり、歪曲して中国の信用を落とすことはできないと強調した。

しかし、合衆国側はこの事実を無視し、合衆国領空を離れようとしていた民間気球に対する武力行使に固執し、明らかに過剰反応し、国際法の精神と国際慣行に著しく違反している。

合衆国側が行ったことは、バリ会議以降の米中関係を安定させる努力とプロセスに深刻な影響を与え、損害を与えた。

中国はこれに断固として反対し、強く抗議するとともに、合衆国側に対し、これ以上中国の利益を害する行動を取らず、緊張をエスカレート、拡大させないよう求める。

中国政府はその動向を注視しており、中国企業の合法的な権益を断固として守り、中国の利益と尊厳を断固として守り、さらに必要な対応をする権利を留保している。

⇒参照・引用元:『中国 外交部』公式サイト「外交部副部???就美方武力??中国无人?艇向美国??使???人提出?正交?」
https://www.fmprc.gov.cn/web/wjbxw_new/202302/t20230206_11019999.shtml

合衆国が偵察気球を撃墜したことを、合衆国の明らかな過剰反応とし、国際法の精神と国際慣行に違反していると主張しています。

中国が国際法の精神を説くこと自体が大笑いなわけですが、ご本人はいたってまじめです。

中国が発展すれば民主主義国家に転じ、遵法精神を発揮するなどという西欧の甘い考えがここまで中国を傲岸不遜な国に育てたのです。この責任はアングロサクソン国家群に取ってもらいたいところですが、もうここまできてしまっては、日本も巻き込まれざるを得ません。

韓国も相当怪しいものですが、中国については断言できます。中国は法治国家ではありません。民主主義国でもありませんし、言論の自由もなく、近代国家とはいえません。つまり日本は、時間軸を同じくしない国によって囲まれているのです。北朝鮮に至っては中世の王朝国家の段階です。

これらの国と法(国際的なルール)に基づいたまともな交渉ができるとはとうてい思えませんし、思うべきではありません。

上掲のとおり、「合衆国側に対し、これ以上中国の利益を害する行動を取らず、緊張をエスカレート、拡大させないよう求める」と書いていますが、これは一種の「泣き」と解釈するべきでしょう。

「これ以上エスカレートさせないでくれ」という泣きです。つまり、撃墜は相当に効いているのです。

「人の嫌がることを進んでやりましょう」と小さなころに習いましたが、その教えにならい、「中国が嫌がること」を進んでやるべきです。

(吉田ハンチング@dcp) 2023.02.07
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