2023年2月13日、独国際放送局ドイチェ・ヴェレの中国語版サイトは、台湾上空で近年中国軍のものと見られる気球が数十個出現したとする英メディアの報道を紹介した。

記事は英フィナンシャル・タイムズの13日付報道を引用。台湾のある高官が「ここ数年で中国軍の気球数十個が台湾の空域に侵入した」と語り、別の複数の台湾政府関係者からも「最近では数週間前に出現した」「毎月1回は出現している」との証言が得られたと伝えたほか、「台湾政府関係者の話を総合すると気球は中国共産党中央軍事委員会装備発展部が研究開発したもので、飛行高度は4日に米国で撃墜された気球より低い2万フィート前後、材質は米国のものとは異なっており、寸法や積載重量は事前の許可なしに他国の空域に入れる気象観測用気球の範囲を超えている」とした。

また、台湾と米国の政府関係者からは「大気の情報を集めて、レーダーやミサイルシステムに用いるためのもの」との意見も出ており、米国のシンクタンクであるアトランティック・カウンシルの学者キッチュ・チャオ氏が「大気圧や密度の情報は、ミサイル発射の精度に影響する」と解説したことを伝えた。

記事はこのほか、米国時間12日午後に米軍がミシガン州ヒューロン湖上空を飛行していた不明の飛行物体を撃墜したこと、10日にはアラスカ州デッドホース、11日にはカナダ北西部のユーコンでもそれそれ不明の飛行物体が撃墜されたことを紹介。一方、12日には中国メディアが山東省日照市付近の海域で不明な飛行物体が見つかり、撃墜の準備をしているとの報道を流したと伝えている。(翻訳・編集/川尻)

Record China 2023年2月14日(火) 13時0分
https://www.recordchina.co.jp/b909149-s25-c100-d0193.html