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(3)植民地収奪論vs植民地近代化論<解放戦後史再認識>特講(3)

日本の朝鮮同化政策が生んだ朝鮮近代化[イヨンフン/ 2006-06-21 12:08]

自由主義に基づいた新たな歴史認識とナショナリズムに基づく古い歴史認識は、
1905-1945年の日本統治下の植民地期をどのように理解するかで大きく分かれます。
現在の国史学界で主流を占めている民族主義的な歴史認識は、
日本が大韓帝国の国権を侵奪し、朝鮮の土地と食糧と資源と労働力を収奪することで、
私たちの民族の生存権を否定し、私たちの民族の正常な発展の道を歪曲したと主張しています。

これを指して「植民地収奪論」といいます。
これは、歴史を階級的観点から搾取関係として認識するマルクス主義的歴史学や経済学が大きな影響を与えました。
例えば韓国で、近代的な歴史学や経済学は1930年代から始まったと言えますが、
その初期の歴史学者と経済学者を見ると、唯物史観に基づいたマルクス主義の場合が多かったのです。

収奪論を具体的に紹介すると、次のとおりです。
日本は土地調査事業(1910-1918)を実施するに当たって、農民たちに所有する農地を申告させました。
ところが、申告が何なのか知らない農民は、申告期限を逃した人が多かったのです。
だから、驚くことに、全国の農地の4割もの多くの土地が総督府の所有地として収奪され、
これらの土地は日本から来た移民農家や東洋拓殖のような会社に安値で渡したというのです。
過去40年間、大韓民国の国史教科書は、学生にそのように教えてきました。

また国史教科書では、日本は生産した米の半分を奪って日本に運んだと書いています。
作った農作物を日本の警察と憲兵が銃剣を突きつけて半分奪ったと、そのように直接は書いていなくとも、
そのように解釈できるテキストで学生を教えてきました。
また日本は、朝鮮人の労働力を収奪したと書いています。
1940年代の前期(戦時期)に、約650万人の朝鮮人を前線や工場や炭鉱に強制連行し、
引きずっていって、賃金を与えず奴隷のように働かせたということです。
その中には朝鮮の娘たちがいました。
挺身隊という名目で、朝鮮の娘たちを動員し、日本軍の慰安婦として使ったが、その数は数十万人になると教科書は記述しています。

しかし、このような話は、すべて事実ではありません。
驚かれる方が多いと思いますが、単刀直入に言うと、このような話はすべて教科書を書いた歴史学者たちによる作り話です。
解放後の歴史教科書を検討してみると、1960年代までこういった話はありませんでした。
1970年代に入って、特に1974年以降に、国定教科書システムに進み、
上記のような乱暴な物語が教科書に登場し始めました。