中国の呉江浩駐日大使が、日本が台湾問題を安全保障政策と結び付ければ「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」などと
恫喝(どうかつ)といえる発言をしたことに対し、林芳正外相は10日、「極めて不適切」として外交ルートを通じて抗議したことを明らかにした。
ただ、識者などからは「抗議が生ぬるい」といった批判が出ている。

問題の発言は、呉氏が4月28日、東京都内の日本記者クラブで行った、3月の着任以来初の記者会見で飛び出した。

呉氏は、台湾問題では「武力行使の放棄を約束することはしない」と述べ、「台湾有事は日本有事」との見方は「荒唐無稽で極めて有害だ」と指摘した。
さらに、日中関係は「重大な岐路」にあるとして、日本が台湾問題を安全保障政策と結び付ければ、「日本の民衆が火の中に連れ込まれることになる」などと警告した。

立憲民主党の松原仁衆院議員は10日の衆院外務委員会で、「断じて許すことはできない。(大使を)国外追放すべきではないか」と述べ、日本側の対応をただした。

林氏は、台湾海峡の平和と安定は日本の安全保障にとって重要だと強調し、
「対話により平和的に解決されることを期待するとの日本の立場を中国側に首脳レベルを含めて伝えている」と説明した。

しかし、日本国民を恫喝したといっていい暴言にも、呉氏を呼びつけることもしなかった林氏の対応には「せめて直接言うべきだ」などと非難の声も上がる。

中国事情に詳しい評論家の石平氏も怒りを込めて語る。

「日本政府の対応は生ぬるいどころの話ではない。いかに現在の中国が戦狼外交を展開していると言っても、今回の発言は私の想像の域をはるかに超えた恫喝だった。
本来なら、最低限でも大使を呼びつけて厳重注意すべきだ。『外交ルートを通じての抗議』とは、つまり官僚が電話一本かけたということだろう。
ただのアリバイ作りで本気の抗議ではない。恫喝を容認している」

呉氏は日本での駐在経験も長く、今回の会見でも流暢(りゅうちょう)な日本語で30分近くスピーチするなど「知日派」とも呼ばれている。

だが、石平氏は「現在の中国は、相手国を見ての外交などは行っていない。
本国の習近平国家主席の意向を忖度(そんたく)した戦狼外交を展開しているから、『知日派』などは存在しない」と断言した。

2023.5/11 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20230511-KO234LFKZBPTTL2TPUTZDBDDZ4/

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