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2023年5月、サーバー向け製品を中心に開発・販売している中国企業のPowerLeader(宝徳)がx86互換のCPUを発表しました。
モデル名「P3-01105」として公にされたこのCPUは調査によりIntel製CPUと酷似しているとの指摘がありましたが、
PowerLeaderが後日詳しい情報を明らかにしました。

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5月に登場したP3-01105は、あらゆるデスクトップアプリケーションに対応する国産CPUであることがアピールされて市場に登場しました。
しかし、Intelの「Core i3-10105」というCPUに見た目も名前もスペックも似ているとの指摘が多数行われ、
「ラベルを貼り替えただけのコピー製品ではないか」との疑惑が浮上していました。

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Intelが開発したx86と互換性を持つCPUはそもそもの数が少なく、ライセンスの供与を受けてx86互換のCPUを製造しているのはAMD、
台湾のVIAからライセンスを受け継いだ兆芯という企業等に限られています。
そのため、「新たにx86互換のCPUを作った」というニュースは「Intelが新たにライセンスを供与したのか」という推測にもつながり、
地政学的にアメリカと対立構造を取る立場にある中国にCPU製造の新風が巻き起こるのではという観点からも注目されていました。

しかし、前述の「コピー製品では」という疑惑が浮上したため、PowerLeaderおよび販売元のBaodeが6月に
「P3-01105はIntelの支援を受けて設計したカスタマイズCPUです」との新たな声明を発表。
コピー製品ではなくIntelとのコラボ製品であると疑惑を否定し、「業界やメディアの友人たちの関心とサポートに特に感謝していますが、
一部のインターネットメディアユーザーが虚偽の発言や写真、動画を直ちに配信停止・削除して、
業界や企業の発展のために良い世論環境を作り出すことも期待しています」と述べました。
一方、Intelからのコメントは記事作成時点では発表されていません。

PowerLeaderは、年間150万台の販売を見込んでいると主張しています。

Gigazine 2023年06月12日 12時09分
https://gigazine.net/news/20230612-chinese-chipmaker-intel-cpu/