岸田文雄首相がまた新たな政策を打ち出した。認知症対策を「国家プロジェクト」と位置付けたのだ。しかし、防衛力強化や「次元の異なる少子化対策」は財源問題が未解決のままで、今回も号令先行にならないとは限らない。政府内からは困惑の声も漏れる。

 「国民全体の関心事であり、認知症への対応は政府を挙げて挑戦していくべき重要な課題だ。新たな国家プロジェクトとして取り組む」。首相は通常国会閉会に合わせた6月21日の記者会見でこう強調した。

 首相の発言は、この1週間前の6月14日に超党派による議員立法「認知症基本法」が成立したことも意識した決意表明だった。

認知症内閣が認知症は草