一方で、「日本人は世界一意地悪だ」とも言われる。女子プロレスラーの木村花さんや、タレントのryuchellさんに対し、SNS(ソーシャルネットワークサービス)上で罵詈雑言を浴びせ続け、自殺にまで追い込んだ事件はメディアでも取りざたされ、社会問題化している。

 日本人が意地悪であるということを、大阪大学社会経済研究所はあるゲームを用いて科学的に証明した。そのゲームのルールは次の通りだ。なお参加者は筑波大学の学生である。

 ペアになり、双方で10ドルずつ所持し、それぞれカネを出し合う。出した金額の1.5倍を互いに等しく受け取ることができる。例えば、双方が10ドルずつ出し合えば、最終的に手元に残る金額はともに30ドル。片方が0ドルで、もう片方が10ドルならば、前者が25ドル、後者が15ドルとなる。ともに1ドルも出さなければ、双方の手元に10ドルが残るだけだ。

 このゲームを行った京都先端科学大学特任教授の西條辰義氏が解説する。

 「このゲームでは相手がどの金額を出しても、自分は10ドル出すことがベストな戦略になります。出した金額の1.5倍は確実に返ってくるからです。しかし、10ドルよりも少ないおカネを出すことで、自分のもらうおカネが減るものの、相手よりも多くのカネを得ようとしたのです。この結果に驚きました」

ジャップはゲーム理論が適用できない
人外🐒