THE GOLD ONLINE 2023.8.16

就職氷河期世代に懸念される非正規の問題、低賃金の問題などはありつつも、いまの日本ではえり好みしなければ仕事は少なくないように思われるが、一方で働きたくても仕事に踏み出せない、根深い「ニート」の問題もある。

ニートとは、厳密には「15〜34歳の男女のうち、主に通学や家事をしていない無業者」を指すが、総務省統計局が「いわゆる『ニート』に近い概念として若年無業者」と記しているように、無業者を指すことも多い。
また「ニート」よりも上の世代の「35歳以上のニート状態」の人たちを「中年ニート」と呼ぶこともある。
2019年の内閣府の調査では「自宅に半年以上引きこもっている40〜64歳は、全国に61万人以上」とされ、こちらも大きな話題となった。

現状において中年ニートの多くは、親の年金で生活していると推察されている。厚生労働省によると、厚生年金受給者の平均年金額は14万円。持ち家であれば、高齢の親とニートの子ども1人程度なら、なんとか暮らしていくことができるのだろう。
ちなみに、40代後半のサラリーマンの平均給与は、月収(所定内給与額)で38.8万円、賞与も含めた年収は636.0万円。50代前半になると月収で41.0万円、年収で672.2万円、50代後半なら月収は41.6万円、年収は674万円とピークに達する。
40代から50代後半、サラリーマン人生において、給与がピークへと向かう一方で、相当数が自宅に引きこもったまま、収入ゼロ円の人のニートをしている現状がある。
親が生存している限り年金は受け取れるが、親が亡くなったあとは大変だ。正真正銘「収入ゼロ」となれば、すぐに生活できなくなってしまう。
子どもが40代後半なら、おそらく親は70代後半くらいだろう。平均寿命から考えると、ニートの彼らはあと10年ほどで人生の大きな転機を迎えることになる。

お盆終わったよ、ネトウヨおじさん
ひょっとして仕事ないの?