戦後今日まで裁判に付せられた、朝鮮人による刑事事件は以下の通りです。

年次 事件数 朝鮮人関係者数
一九四五(八月一五日以後) 五、三三四 八、三五五
一九四六 一五、五七九 二二、九六九
一九四七 三二、一七八 三七、七七八
一九四八(五月末現在) 一七、九六八 二二、一三三
合計 七一、〇五九 九一、二三五
さて朝鮮人の送還計画として私が考えるのは次のようなものです。

(1) 原則として、朝鮮人はすべて送還され、その費用は日本政府の負担とする。

(2) 日本に在住を希望するものは、日本政府に許可を申請すべきものとする。在住許可は、日本経済の再建に貢献しうると見なされたものに与えられる。

以上述べました私の考えが、貴官によって原則的に承認を得られた場合は、送還に伴う予算その他の具体的措置について、あらためて案を提出致します。

敬具

吉田 茂