D毒薬投入の目的を有したりと認むべき日本衣を着せる一鮮人、毒薬亜砒酸7、8匁を懐中し、本所区徳右衛門菊川町方面焼け跡残留者が唯一の飲料水供給所として貴重せる菊川町の水道消火栓付近を彷徨中取り押さえらる。該鮮人は、用向き及び行先等を秘し、殊に亜砒酸を食塩なりと強弁したるため、群集より強いて亜砒酸を嚥下せしめられ、たちまち悶死す