ー前略ー
・開業までは紆余曲折の連続
 国を挙げて高速鉄道の開業を歓迎するムードにあふれているインドネシアだが、開業までの道のりには多くの問題が浮上、
紆余曲折を経てどうにかこうにか開業に漕ぎつけたというのが実情だ。

 まず2015年に行われた高速鉄道の入札では、安全性を前面に出した日本の提案に対して、
早期完工とインドシア側に国庫負担を求めない低コストを掲げる中国による一騎打ちとなった。

 ところがインドネシア政府は、一度入札を中断してさらに再度入札を行い、中国への発注を決めたのだった。この時、
日本政府は突然の結果に「不快感」を示し、以後、日本のインドネシア政府・鉄道事業への参画意欲が急激に冷める結果となった。

 日本国内には「インドネシア政府は信用できない」という論調と共に
「安全性軽視の中国を選んだのだから今後起きる問題は全て自業自得」という感情論が広がったのも事実である。
日本側が行った事前調査の報告書がインドネシア側から中国側に漏れ、そ
れを中国側が自国の調査結果として提出したのではないかという疑惑も生じた。

 中国側がなりふり構わずに高速鉄道計画を受注したかった背景として、
習近平国家主席が独自に推進する経済圏構想「一帯一路」にとって
インドネシアの高速鉄道は重要な位置を占めていたことが指摘されている。

 当初は2019年の完工・開業を予定していたが、建設用地の買収に時間を要したのに加え、
コロナ渦で工事が遅れたことや事故が重なったことなどから、完工時期が大幅に遅れる結果となった。

 2022年12月には建設工事現場で軌道敷設用車両が脱線、暴走して中国人労働者2人が死亡する事故も起きている。

・インドネシア政府の誤算は経費の膨張
 いろいろな紆余曲折の中で最大の問題は、工期の遅れや資材の高騰により予算が不足する事態に陥ったことである。
当初の計画では総工費55億ドルと見積もられていたが、最終的には72億ドルにまで膨れ上がった。

 その結果、入札時にはインドネシア政府に対して経費負担を求めないこととなっていたはずが、
中国側の相次ぐ増資でも追いつかず、とうとうインドネシア政府に国庫負担を求めることになってしまったのだ。
ー中略ー

・中国依存から脱却できない印尼政府
ー中略ー

 インドネシア政府はバンドンからさらにジャワ島北部を東ジャワ州の州都スラバヤまで走る在来線と接続することを計画し、
北部在来線の改良計画の事前調査を担当している日本に参加を打診したという。

 ところが日本側は高速鉄道と在来線では線路の幅が異なることや、
中国側の高速鉄道と日本側の在来線では運行管理の思想が異なることなど、純粋に技術的な理由で断ったとされる。
しかし実際には、高速鉄道の入札の際のインドネシア側の対応の二の舞は避けたいとの感情が根底にはあったはずだ。

 日本の協力が得らえなかったインドネシアは、バンドンからの北部在来線への接続計画を中国に打診するものとみられており、
インドネシア政府の中国依存は今後も続くことが濃厚となっている。
大塚 智彦(PanAsiaNews記者)

全文はソースから
10/4(水) 6:04配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/44b27e0ce67f21ec377101ea30719f5969f1e6d3

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