(台北、クアラルンプール中央社)パレスチナ自治区のガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが7日、
イスラエルへの一斉攻撃を仕掛け、多くの犠牲者を出した。
今回の大規模な攻撃についてイスラエルの情報当局が事前に把握していなかったと伝えられている。
一部の専門家は中国からの武力攻撃を念頭に、台湾は兆候のない攻撃、
さらには祝日の日を狙った奇襲攻撃に「厳重な警戒が必要」と警鐘を鳴らした。

台湾シンクタンク(台湾智庫)の諮問委員、頼怡忠さんは中央社に対し、
これまでは大規模な軍事行動の開始前に現れると思われていた兆候が今では恐らく異なると指摘。
台湾は情報収集や早期警戒システムの調整を検討すべきとの見解を示した。

かつて空軍副司令を務めた張延廷さんは、ハマスが攻撃を仕掛けた日はユダヤ教の祭日で、
イスラエル国内に漂う「休日ムード」への不意打ちだったことに言及。
中国軍が速いペースで軍事行動を取る可能性があるとして、
台湾は旧正月やその他の祝日などの日にはより慎重に対応しなければならないと述べた。

シンガポール国立大学政治学科の荘嘉頴副教授は、ハマスの戦術を非対称戦と形容。
パレスチナとイスラエルの衝突を台湾海峡両岸の状況と同列に論じることはできないとしながらも、
台湾はハマスの攻撃手段を鑑み、自身の工業と軍事の拠点の防衛・対応力を強化し、中国の軍事動向のみならず、
非対称戦に関する情報も把握する必要があると訴えた。

(黄雅詩、黄自強/編集:荘麗玲)
2023/10/10 18:36:11
https://japan.focustaiwan.tw/politics/202310100009