10/30(月) 15:17配信
プレジデントオンライン

論破してくる人にうまく反論する方法はあるのか。弁護士の紀藤正樹さんは「強く言われて流されそうになったときは、『この結論の大前提は何だろう?』と考える癖をつけてほしい。三段論法の仕組みをしっかり理解すれば、相手の理屈のカラクリを見破り、簡単にだまされなくなる」という――。

 ※本稿は、紀藤正樹『議論の極意 どんな相手にも言い負かされない30の鉄則』(SB新書)の一部を再編集したものです。

■結論に納得できない時の2つの反論方法

 あらためて三段論法の仕組みを見てみましょう。

 大前提に小前提を入れると結論が出る──これは純粋な「理屈」です。理屈の背景に価値観があったとしても、理屈そのものは価値中立的です。つまり正誤の判断は、理屈のみを根拠として下すことはできません。次の例で考えてみましょう。

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【大前提】子育ては両親の義務である
【小前提】子どもが生まれた
【結論】両親が共同で子育てをする
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 ご覧のとおり理屈そのものは破綻なく完結しており、理屈だけを見れば「正しい」ということになります。

 しかし、この結論に納得できない人もいるでしょう。理屈が完結しているものには反論の余地がないかといえば、そんなことはありません。理屈は通っているけど賛成できない、そんな意見にどのように反論できるか考えてみましょう。

 結論に納得できない場合、考えられる議論(反論)の仕方には、おもに2つの方向性があります。

つづき(長い)
https://news.yahoo.co.jp/articles/8440497a8ffb5297c0a98bf91c02a10706ac40e3