【11月07日 KOREA WAVE】10月下旬、ソウル市江南区駅三洞(カンナムグ・ヨクサムドン)のあるプデチゲ専門店。
白いワイシャツを着て首に会社の認識票をつけた会社員7人が団体食事をしていた。
40代男性がレジの前で若い職員に代わって食事代を計算したりもした。

このレストランのプデチゲ価格は1人前1万5000ウォン(1ウォン=約0.1円)、ご飯1杯を追加する場合2000ウォンだ。
店長は「ご飯をはじめとするすべてのメニューの価格を最近、1000ウォンずつ引き上げた」。
人件費と賃貸料負担が大きくなり価格を引き上げざるを得なかったと説明する。

「飲食業は食材費、人件費、賃貸料の順で負担が大きい。
前政権の時に人件費が上がって大変だったが、新型コロナウイルス以後は食材費が上がった。
家電製品やブランド品は価格を上げても需要が減らないが、飲食業はそうではない。
学生が多く訪れる食堂は価格をむやみに上げられない」

こうため息をついた。

同区のあるうなぎ料理専門店も最近、ご飯の価格を2000ウォンに引き上げた。
経営者は「1000ウォン〜2000ウォンだけ上げても波及効果が大きい。
賃貸料と人件費が上がったことに比べ、飲食価格はそれに及ばなかった」ともらした。

飲食業界関係者によると、ソウルの繁華街の食堂を中心にご飯の価格が従来の1000ウォンから2000ウォンに引き上げられた。
物価高であるうえ、ご飯の値上げに対する抵抗は大きい。

20代会社員女性は「1000ウォンから2000ウォンになれば、2倍も値上がりするのではないか。今は弁当を作るべきかと思う。
よく訪れる焼肉店で定食を食べれば本来1人前7000ウォンだったが9000ウォンに上がった。
これも実は安いが、1カ月の食費を考えれば負担になるのは事実」と話した。

30代会社員女性は「勤め先の職員は最近、少しでも食費を減らそうと米飯を家から持ってきておかずだけ別に配達注文して食べる。
月給に食費が含まれているが、食堂で食べると金額が足りない」と話している。

女性が勤める会社近隣の食事代は、韓国料理バイキングの場合7000ウォン、安い食堂は9000ウォン、
美味しい店が12000ウォン水準だという。
この女性はご飯の価格が2000ウォンであることに対して「ご飯はサービスだ。追加でお金を払わなければならないのがもったいない」
と指摘する。

実際、今年第2四半期(4〜6月)の全世帯の処分可能所得は平均383万1000ウォンで、昨年同期より2.8%減少した。
処分可能所得とは、全体所得から利子や税金などを差し引いたもので、消費や貯蓄に使えるお金を意味する。
一方、同期間、食の物価は7%台で上昇した。
加工食品・外食の第2四半期物価上昇率はそれぞれ7.6%、7.0%で消費者物価上昇率全体の平均3.2%の2倍以上だった。

11/7(火) 16:12配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/a731badb6de2b8117f738cd0144fe84d41eda355