・韓国「反日ムーブメント」は終わったは、本当か…?
 韓国で文在寅前大統領の「反日ムーブメント」は強烈な記憶を残したが、尹大統領に代わって、日韓関係は一転して良好に転じている。

 日韓それぞれから旅行する観光客が増えたり、日韓の間のビジネスも盛んになっている。
私のところにもそうした日韓の間を取り持つような依頼がここのところ増えている。

 しかし、こういう時こそ「安心してはいけない」と、私は経験上感じてしまうのだ。
私自身、韓国に移り住んで10年以上が経つが、いかに“騙されたか”についてはいくら語っても語り切れないほどだ。

 韓国では自己防衛できない者がバカをみることになる、というのが私の率直な実感である。
日常の生活でいろいろな自己防衛に気を遣いながら、人間関係でも自己防衛をしないといけない。
私は13年間も韓国に住んでいるが、いまだに気を許して付き合える韓国人は5人ほどしかいない。

 新規で紹介を受ける場合は、大手企業からの紹介以外は基本的に断っている。
日本でも「利用されて終わり」というケースはあるが、私や周りの話を聞く限り、韓国では日本以上に多いのだ。

・「低信頼社会」
 私の感覚では、韓国では「人を見れば疑る」ではなく、まず「信頼(信用)しない」ところから自己防衛せざるをえない“低信頼社会”なのだ。

 知人の駐在日本人は、長年付き合って、「兄さん、弟」と呼び合う仲の韓国人が、先日詐欺で捕まったとショックを受けていた。
事情を聞くと、本人に被害はなかったが、韓国人相手に明らかな投資詐欺を行っていたという。

 2022年に市場調査会社イプソスが実施した「大半の人を信頼できますか」という質問に対し、「できる」と答えた割合は韓国が23%で、
世界平均は30%だった。また、韓国の場合、契約書作成をはじめとする各種手続きを無視することが多く、
安全性確保を目的とする専門家の介入と費用の支出を敬遠する傾向も強い。

 こういった傾向から私たちのコンサルという業態では、利用されるばかりで、お金を支払らって貰えないケースも少なくない。
商品という現物に対しても、後から支払いを値切って来ることもある。

・日常生活でも「疑う」
 先日も韓国大手ショッピングサイトで6年間もカシミヤとして売られていた商品が、実は合成繊維で作られた偽物だったことがわかった。

 これも販売会社の言い分としてカシミヤ入りかどうかを判断できるような知識がなく、
製造工場側の言葉を信じたと釈明して自分たちも被害者と訴えていたが、消費者にとってそんな事は関係ない。

 その商品の知識が無いのなら普通は専門家に相談すればいいわけだが、
そんな小銭を出すのが嫌で見切り発車するのがこの国の性質と言って良いほど、こういった騒動が多発している。

 秋夕(旧盆)を迎えた韓国では、お中元となる贈り物を売る公共サイトで最高級の牛肉商品が
乳牛の肉を混ぜて加工して売っていたという騒動もあった。

 日常生活でも疑わしき物だらけなのだから韓国で人を信じると言う事は大変な事なのだ。

・「詐欺」への違和感
 韓国ではささいな嘘でも「詐欺」と一括りで表現をする。
「詐欺」という言葉自体が、日常的に軽く使われていることに凄い違和感が当初あった。

 だが、韓国に住みこの国を知れば知るほどその日常的な「詐欺」という言葉は自分に対する警告なんだろうと思える。
結局、韓国では気の休まるとか安心感という感覚は程遠い。

 いま韓国は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の努力もあり、日韓関係が改善へと向かっている。
でも私は韓国国民の歴史観だけではなく、「信頼(信用)」の捉え方の変化も同時に起きない限り、
いつまでも海外からの信頼は勝ち取れないと思っている。

豊 璋(在韓国コンサルタント)
11/25(土) 7:33配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/629a2e6fe20232ea3b2a7ef6b9a15efedad75ad1