日本で大ヒットとなった「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」(山崎貴監督)が、アメリカでも歴代日本映画興行の最高記録を破り、
異例の大ヒットを続けている。アカデミー賞の呼び声も高く、海の向こうで「ゴジラ」フィーバーに火がついた形だ。

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アメリカ国民の感想は「ゴジラはやっぱり日本人が制作しないとね」「怪獣映画で初めて泣いた」といった高評価がめじろ押しだが、
こうした声は近年のハリウッド映画への批判の意味も含んでいる。

確かに、ディズニー映画に代表される行き過ぎた「ポリティカル・コレクトネス」(政治的正しさ)や、チャイナマネーの流入によるレベル低下、
左翼的偏向へのハリウッド批判も背景にあるが、高評価の原因は、作品完成度の高さというべきだろう。

今回演出、脚本、VFXを担当した山崎監督は「ALWAYS 続・三丁目の夕日」でも、
戦死した戦友の霊が、堤真一が演じる自動車工場の社長の自宅を訪れるエピソードを描いたように、
もともと第二次大戦で生と死を分けた戦後の日本人の生き方に強い関心を抱いていた。

そして、百田尚樹原作の「永遠の0」や「海賊と呼ばれた男」を映画化したことで、その視点がより深化した気がする。

本作が怪獣映画の傑作でありながら、優れた戦争映画の性格を色濃く持っているのは、前述の2作品が
大きく影響していると言わねばならない。
そうでなければ、特攻隊の生き残り問題という極めて難しい題材を、ここまで現在の観客に分かりやすくドラマ化できなかったはずである。

また1954年の「ゴジラ」第1作へのオマージュも全編にちりばめられているが、時代はオリジナル版より前の47年。
これも思い切った時代設定で、敗戦直後の占領期だから、日本軍は解体され、自衛隊もまだ発足してない。

米軍が出動しない中で、日本人の自立と平和を守る戦いを融合させた描写が、新旧のゴジラファンを魅了した。
それゆえ、バイデン政権下で戦争と社会的危機にひんするアメリカ国民の共感を呼んだともいえよう。
まだの人はぜひ劇場で見てほしい。 (瀬戸川宗太)

2023.12/28 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20231228-DDOCNCJP6NOKRH2NZOTBDZMWHU/

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