可聴帯域で正確なピストニックモーションというのも眉唾で
ポップスのほとんどの録音は、そもそもそんなマイクで収録していない。

B&Kマイク(現DPA)で収録したデノンのクラシック録音を聴けば分かるが
音がスレンダー過ぎて、ほとんどのオーディオ機器では機器特有の癖がもろに出る。
これと逆なのがフィリップスの収録で、ほとんどスピーカーでは残響でモヤモヤする。
正確には、デノンとフィリップスの録音が共に自然に鳴るのが正解なのだが
そういう評価をするとほとんどのスピーカーは落第点を喰らうので
他の演出タップリなサウンドのほうで、横並びに評価するのが普通だ。

歌謡曲の録音は、さらに演出過剰で
小音量でもチャームポイントが分かりやすくできてる。
これをフラットなスピーカーで音量を上げて聴くとどうなるか?
福笑いのようなことになることは必須だ。

なので、超高域でマスキングして化粧なおしするとか
低音の迫力が出て満足するとか、真正面から取り合わないことでお茶を濁す。
でもそれって邪道じゃない? 歌声はもっと個性があって面白いんだ。