録音の成果物の限界というのは
例えばデッカとグラモフォンのウィーンフィルの音の違いに現れる。
デッカが爽やかさがあるとすれば、グラモフォンは淫靡である。
そのどちらもウィーンフィルのもつ特徴なのだが
同じことは、シカゴ響のRCAvsデッカ、クリーブランド管のCBSvsデッカにも言え
録音年代や指揮者の違いだけではないように思う。
つまりレーベル毎のトーンの違いが明らかに存在していて
そこが障壁となって、原音の意味が曖昧になっているのである。