ロマン派というと、気宇壮大なものを思い浮かべやすい。
その対象の多くは交響曲というジャンルに求められる。
ベートーヴェンの第九の再演がバイロイトで行われたと言えば
そこにロマン派の求める入り口があったと言わなければならない。

一方で、精神的なロマンチシズムについては、意外に語られない。
個人的には、家庭的な淡いロマンチシズムというのが好きで
カール・ラーソン、ヴィルヘルム・ハンマースホイなどの北欧ロマン主義は
そうした嗜好を満たしてくれる。

シューベルト、ショパン、シューマン、ブラームスのような大家の作品は
作品解釈もかなり多種多様で、それこそサロン文化の名残だろう。

少し外したところで、ロマンチックな肖像画を選んでみると
以下のようなものが見つかった。

ギレリス:グリーク抒情小曲集
クレーメルら:ウィンナ・ワルツ集(室内楽版)
福田進一:ショパン(ギター編曲版)