https://www.asahi.com/articles/ASPBG0DT7PBCUPQJ00F.html


社会学者の宮台真司さんは、いま直視すべきはコロナ禍で可視化された
「日本社会の劣等性」だという。

「アベノミクスに象徴される安倍晋三元首相の政治路線を、
僕は『粉飾決算』政治と呼んできました。株価上昇や失業率の低下など
一部の経済指標のみに注目する一方、『悪夢の民主党政治』という言葉で
過去を批判する。まるで日本が良くなっているかのように、です」

「しかし実態は、実質賃金は25年間下がりっぱなしです。経済指標から
社会指標に目を転じれば、自己肯定感や子どもの幸福度、家族生活への
満足度など、飛び抜けて悪い数字だらけ。『見たいものだけを見る』政治が
続き、惨状の自覚が不十分です。でも安倍元首相が元凶だというのも間違い。

自民党は1993年に下野して再び政権に返り咲いた後、民主党政権を挟んで
続いてきました。悪夢という言葉を使うなら、この惨状は四半世紀に
わたる『悪夢の自民党政治』の結果です